自分たちで開発したコーヒー商品を販売するため、ECサイトを立ち上げたお客様。「自分で作るか、人に頼むか」——事業の立ち上げ期ならではの迷いと、任せると決めてからの変化を伺いました。
※ お客様が特定されないよう、属性のみを記載し、内容を再構成しています。写真はイメージです。
コーヒーのECサイトを作ろうと思ったきっかけを教えてください。
自分たちで開発したコーヒーを販売するために、ECサイトを作りたいと考えていました。
商品を作る以上、販売する場所が必要です。
SNSで商品を紹介することはできます。
知り合いへ案内したり、イベントで直接販売したりすることもできます。
ただ、興味を持ってくれた方が後から商品について調べたとき、詳しい情報を確認し、そのまま購入できる場所が必要だと感じていました。
それがECサイトでした。
必要なのは分かっています。
けれど、必要だからといって、すぐに作れるわけではありませんでした。
商品を作るだけでも、考えることがたくさんありました
必要だと分かってから、すぐにサイトづくりへ動けましたか?
コーヒーを商品として販売するためには、ECサイトを作る前にも、やらなければならないことがいくつもあります。
どのようなコーヒーを作るのか。
味や香りの特徴を、どう伝えるのか。
パッケージをどうするのか。
販売価格をいくらにするのか。
どのような方に飲んでもらいたいのか。
今後、商品をどのように増やしていくのか。
実際に販売を始めれば、営業活動も必要です。
知ってもらわなければ、どれだけ良い商品を作っても売れません。
誰に案内するのか。
どこで販売するのか。
どのような言葉で商品の良さを伝えるのか。
一つずつ考えながら、少しずつ動いていく必要があります。
「僕は、商品開発と地道な営業が一番大事だと思っています。結局、商品が良くなければ続きませんし、知ってもらわなければ売れませんから」
本業を終えて家に帰った後、商品のことを考える。
味やパッケージについて話し合う。
営業方法を考える。
今後の販売計画を整理する。
そこまで終わった後に、
「では、次はECサイトを作ろう」
と思っても、なかなかそこまで手が回りませんでした。
気持ちはあっても、時間と体力には限界があります。
「家に帰って商品開発や営業戦略まで考えて、そこからホームページの作り方を調べるというのは、正直かなり難しかったです」
ECサイトが必要なことは分かっている。
でも、商品開発を止めてまでサイトを作るべきなのか。
営業を後回しにして、自分で操作方法を覚えるべきなのか。
そう考えると、なかなか前へ進めませんでした。
自分で作れば安い。でも、本当に安いのか分かりませんでした
ご自分で作ることは考えませんでしたか?
自分でECサイトを作れるサービスがあることも知っていました。
最初に大きなお金を払わなくても、テンプレートを選び、商品を登録すれば販売を始められる。
説明だけを見ると、自分でもできそうに見えます。
初期費用を抑えられるなら、それが一番よいようにも思いました。
ただ、実際に調べてみると、少しずつ不安が出てきました。
毎月の利用料金がかかる。
決済手数料がかかる。
使用したい機能によっては、追加料金が必要になる。
デザインを細かく変えようとすると、専門的な知識が必要になる。
商品が増えれば、その分だけ登録や管理の作業も増える。
さらに、サイトを作っただけで、すぐに検索結果へ表示されるわけではありません。
SEO対策をしようとすれば、文章やページ構成を考える必要があります。
後から専門業者へ依頼すれば、そこでまた費用がかかります。
「初期費用が安いからといって、それだけで決めてしまうと、結局は後からお金も時間もかかるという話をよく聞いていました」
安く作れること自体が悪いわけではありません。
自分で操作することが得意で、時間も確保できる方なら、自分で作る方法もあると思います。
ただ、自分の場合は、操作方法を調べるところから始めなければなりません。
本当に正しく設定できているのかも分からない。
商品が購入されたときに、どのように通知されるのか。
決済が失敗したときはどうなるのか。
送料はどのように設定するのか。
在庫がなくなったときにどう表示されるのか。
分からないことが出るたびに調べていたら、いつまでたっても販売を始められない気がしました。
格安サイトで済ませることにも不安がありました
価格を抑えた制作サービスに頼むことは、考えませんでしたか?
自分で作る以外に、格安でECサイトを制作してくれるサービスもあります。
価格だけを見ると、とても魅力的です。
ただ、安さだけで決めることには抵抗がありました。
商品を知った方が、最初に見るのがECサイトです。
どのような商品なのか。
誰が作っているのか。
安心して購入できるのか。
注文した後、きちんと商品が届くのか。
お客様は、サイトに掲載されている情報や見た目から、無意識に判断します。
そこでページが見づらかったり、情報が少なかったりすると、商品の品質とは関係なく、不安を持たれてしまいます。
「高級なサイトを作りたいわけではありません。でも、お客様が最初に見る入口なので、安っぽく見えるものにはしたくありませんでした」
価格を抑えることは大切です。
けれど、安く作ること自体が目的になってしまうと、必要な情報が載っていなかったり、後から変更できなかったりする可能性があります。
結局、作り直しが必要になれば、時間も費用も余計にかかります。
いわゆる「安物買いの銭失い」のようになることは避けたいと思っていました。
ただし、最初から何十万円、何百万円もかけて大規模なサイトを作りたいわけでもありません。
まだ商品を立ち上げている段階です。
最初から必要のない機能まで入れるより、まずは商品をきちんと紹介し、安心して購入できる状態を作りたい。
求めていたのは、安さだけでも豪華さだけでもなく、今の事業に合ったECサイトでした。
分からない部分を補ってくれる人に頼みたかった
齋藤に依頼を決めた理由は、何だったのでしょうか?
齋藤さんは、以前同じ職場で働いていた元同僚でした。
そのため、まったく知らない制作会社へ依頼するよりも、仕事の進め方や考え方をある程度知っていました。
何かを質問したときに、適当に返事をする人ではない。
分からないことがあれば、きちんと確認する。
こちらがうまく説明できなくても、何を言いたいのかを聞きながら整理してくれる。
そういう印象がありました。
「元同僚なので、急に連絡が取れなくなったり、分からないまま進めたりする人ではないと分かっていました」
もちろん、知り合いだからという理由だけで依頼したわけではありません。
一番大きかったのは、自分が分からない領域を補ってくれることでした。
こちらが持っているのは、商品についての知識です。
どのようなコーヒーを作りたいのか。
どんな思いで開発しているのか。
どのような方に飲んでもらいたいのか。
それは、こちらが考えるべきことです。
一方で、
ECサイトにどのようなページが必要なのか。
どこに商品説明を入れればよいのか。
購入する方が迷わないために、どのような順番で情報を載せればよいのか。
最初から必要な機能と、後から追加すればよい機能は何か。
そうした部分については、分からないことが多くありました。
「自分が分かっていないところを、ただこちらに考えさせるのではなく、補ってもらえることが大きかったです」
制作を依頼するとき、こちらがすべての答えを持っている必要はありませんでした。
「コーヒーを販売したい」
「今後、商品が増えるかもしれない」
「写真や文章は、まだ全部そろっていない」
「送料や決済についても詳しく分からない」
その状態から、必要なことを一緒に整理していきました。
「何を載せればよいか」から考えてもらえました
制作は、どんなふうに始まりましたか?
ECサイトを作ると言われても、最初は何を準備すればよいのか分かりませんでした。
商品の写真。
商品の説明。
販売価格。
送料。
支払方法。
事業者の情報。
必要なものを挙げれば、いくつもあります。
ただ、最初から全部を完璧に用意するのは難しいものです。
商品そのものも、まだ開発途中の部分がありました。
商品数が今後増える可能性もありました。
そのため、最初から完成した情報を渡して作ってもらうのではなく、今決まっていることと、まだ決まっていないことを分けながら進めました。
「この内容は、今の時点で掲載できる」
「この部分は、商品が確定してから追加する」
「こちらのページは、今後商品が増えても対応できるようにする」
そのように整理してもらうことで、すべてが決まるまで待たずに制作を進めることができました。
「まだ決まっていないことがあっても、今できるところから進められると分かって、少し安心しました」
サイトの構成についても、専門的な言葉で説明されるのではなく、
「最初に商品の特徴を見せる」
「その後に、どのような思いで作っているのかを伝える」
「購入を考えた方が、迷わず商品ページへ進めるようにする」
という形で説明してもらえました。
それなら、自分たちも内容を考えられます。
サイトを作る話というより、商品をどのように見せるか、どのように売っていくかという話に近く感じました。
任せることで、自分がやるべき仕事に戻れました
任せてみて、良かったと感じることはありますか?
ECサイトを誰かへ依頼することは、単に自分で作れないからお願いする、ということではありませんでした。
自分でも、時間をかければある程度は作れたかもしれません。
ただ、その時間を何に使うかを考えました。
サイトの操作方法を覚える時間。
デザインを調整する時間。
うまく動かない原因を調べる時間。
その時間を使って、商品をもっと良くすることもできます。
営業先を考えることもできます。
お客様の声を聞き、商品の改善につなげることもできます。
自分にしかできないことは、商品を考えることと、営業することだと思いました。
すべてを自分で行えば、費用を抑えられるように見えます。
しかし、自分の時間にも価値があります。
苦手なことを何時間もかけて調べるより、信頼できる人へ任せ、自分は商品と営業に集中する。
その方が、事業全体としては前に進みやすいと感じました。
ECサイトは作ることが目的ではありません。
商品を知ってもらい、安心して購入してもらうことが目的です。
その入口を整える部分は齋藤さんへ任せ、自分たちは商品開発と営業を進める。
役割を分けたことで、それぞれがやるべきことに集中できるようになりました。
事業を始める人が、全部を一人で抱える必要はありませんでした
最後に、同じように悩んでいる方へ伝えたいことはありますか?
個人事業を始めると、何でも自分でしなければならないように感じます。
商品を作る。
営業する。
経理をする。
問い合わせに対応する。
SNSを更新する。
ホームページやECサイトも作る。
一人で始めた事業なのだから、一人で全部やらなければいけない。
最初は、どこかでそう思っていました。
しかし、事業を続けるためには、何でも自分でできることより、自分でやることと人に任せることを分ける方が大切でした。
自分にしかできない仕事へ時間を使う。
専門外のことは、信頼できる人に相談する。
分からないことを、そのまま一人で抱えない。
ECサイト制作をお願いしたことで、その考え方も少し変わりました。
サイトを作ってもらったというより、事業を始めるための足りない部分を、一緒に埋めてもらった感覚に近いです。
商品はある。
販売したい気持ちもある。
けれど、ECサイトまで自分で作る余裕がない。
初期費用だけを見て安いサービスを選ぶことにも不安がある。
必要以上に大きなサイトを作るつもりもない。
同じように悩んでいる方は、少なくないと思います。
すべてを決めてから相談する必要はありません。
今決まっていることと、まだ決まっていないことを話すところからでも、ECサイトづくりは始められました。